裁判所書記官による成年後見制度の研修会
令和元年7月31日、岐阜家庭裁判所 後見係 主任書記官の福手正治氏を講師として、「岐 阜家庭裁判所における、後見制度の利用状況等」の研修会をワークプラザ岐阜にて開催しま した。
成年後見制度について裁判所の話を直接聞ける機会は少ないことから、コスモスぎふ会員 でない岐阜県行政書士会会員も7名参加し、全体の参加者は23名となりました。
平成28年度末に成年後見制度利用促進基本計画が閣議決定され、その後の概ね5年間で 制度・運用の改善を進めることとされています。
そのため、ケアマネージャー等の福祉関係者が作成することになった本人情報シート、十六 銀行をはじめとした地域金融機関で利用できるようになってきた後見支援預金、円滑化法 による死後事務の権限明確化等、近年の改正事項を中心に成年後見制度の手続きの流れや 実務上の留意点をご説明頂きました。
国の基本計画では、市町村等が中核機関を設置し、地域連携ネットワークを構築することが 求められていますが、岐阜県内の市町村ではまだ検討段階のところも多く、岐阜家庭裁判所 としてもスケジュール感等については手探りの印象を受けました。
この点については、役員を中心にコスモスぎふとして行っている、市町村の担当部局への支 援活動を充実させる必要性を感じました。
また、成年後見制度の利用状況について、岐阜家庭裁判所管内の類型・住所地・首長申立等 の統計データを整理・提示頂きました。
日々の会員活動の中で、市町村によって成年後見制度の普及活動・活用に温度差があること は感じていましたが、具体的な数字からも読み取れるようで興味深く感じました。
「全国どの地域でも利用できる」という今回の改善の方向性に沿って、コスモスぎふの活動 もより一層盛り上げていきたいと思いました。
コスモスぎふ 立川晋士
Comments